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看護師覆面座談会vol.4 「かっこいい!修正手術専門の“リオペドクター”を抱える美容クリニックがある?」

カレンダー2023.7.31 フォルダー連載・コラム

 美容医療を安心して受けるために、ベテラン看護師3名に覆面で美容業界の実態について教えてもらうこの座談会。第4回は、避けたいクリニックとあまり知られていない “リオペドクター”の存在ついて語ってもらった。

──ここのクリニックの修正施術依頼が多い、ということはあるか?

看護師B: あります。うちは、「某クリニックでやった施術を修正してほしい」という方が多いです。

──脂肪吸引に特化している某クリニック?

看護師B: そうです。今、拡大していて追いついていないようです。おそらく、入りたての新人の先生が施術されたのかなと思います。

──開院してすぐのところや、拡大中のクリニックはオペレーションが回っていなかったりすることはあると聞く。注意したい。

 ちなみに、何を「改めて直してください」と来られる方が多い?

看護師B: 脂肪吸引の失敗による、皮膚表面のボコボコですね。

 某クリニックは、カウンセリングが5分くらいで極端に短いらしいのです。某クリニックの某先生は、「めっちゃ綺麗になるよ、任せて!」と、ノリよく自信満々に言うため、施術を依頼する方も「自信があるんだな、それならば」とお願いされるようです。しかし、仕上がりは「全然違う……」と。

 ち私は、このクリニックの脂肪吸引で失敗された方を何人も見たことがあるんですが、10人施術して、2人はすごく満足しているものの、8人は「最悪だった」と。そのくらい、失敗が多いクリニックです。

──満足度低すぎでは?より美しくなりたいと思って行くのに、それではお願いした方たちが浮かばれない……。

看護師B: その医師に、指名料を払ってやっているのに、その有様です。

看護師A: トップがうまいとも限らないんですよね。

看護師B: そもそも、その人が本当にやっているか分からないんですよ。指名をしても、麻酔をして寝入った後に先生が変わるということもあるそうです。

 その方は、太もも周りの脂肪吸引をしたけれどボコボコで。足の内側のここ(根本付け根)は、吸いづらいんですが、足の付け根に玉のようになった脂肪の塊が残っていて。施術後「ここに脂肪の塊が残っているから、再度やってもらえませんか」と。クレームではなく、ご相談で……と下手に行ったのに、「それはもうダイエットして下さい。もう脂肪吸引は無理だから。返金もできないから」と冷たく言われたそうです。

 その日のうちに「どうしたら良いでしょうか……」とうちに来たんです。

看護師A: その方の修正施術はやったんですか?

看護師B: 脂肪吸引を行ったクリニックで再度施術をしてもらうことを提案したが、「してもらえない」とのことで……。修正施術とは言いがたいですが、本人の強い希望により、足のボコボコしている所に脂肪を溶かす効果が期待できるハイフを当てることにしました。

 それ以上の大きな施術はできないので、その後は「半年経ってみてからじゃないとわからないから」と伝えました。

看護師C: 施術したばかりの頃はガチガチですもんね。

看護師B: きちんと半年後に来てもらいました。やはり、ボコボコのままで、それはもう、脂肪吸引をやり直すぐらいしかないんですけど、その時、脂肪吸引をやるまとまったお金もない。でも、気になりますよね。

──修正にも費用が必要なのに、「ダイエットして下さい」って匙を投げて。しかも、返金もしてくれないのは酷すぎる。

看護師C: 対応はすごく大事です。万が一、お客様の満足が行かない結果になっても、一生懸命修正しようとする先生もいます。その方が良いですよね。

看護師B: そう思います。そこで、真摯に向き合って「もう一回、きちんとやらせてもらうので、任せてもらえますか?」と言ってくれるクリニック、先生であってほしいです。

 他にも、ヘソ周りの脂肪吸引をやったけれど、吸い方のデザインなのか、でべそのようになっている方もいました。お腹の横部分はしっかり吸引したけれど、正面のへそ周りは残っている。

 うちのクリニックにいる、ボディーが得意な先生に診察をしてもらったら、その方はヘルニアのような症状があり、これは脂肪吸引云々の前に、保険治療が必要よ、と。

※ヘルニアとは、通常、お腹の内部にとどまっている組織が、へその部分から体の外側に押し出される状態。

看護師A: それって、脂肪吸引の影響でヘルニアになってしまったんですか?

看護師B: もともとあった可能性もあるので、一概には言えないんですけど影響はあったのではないかと思います。

──それでも、クリニックって何事もなかったかのように、ずっと続いているのが酷い。

看護師B: 学会でも、持ち上げられているにもかかわらず、実態は酷い。

看護師A: 闇ですね。

──万が一、施術を受けた人が満足できない仕上がりになっても、その後しっかり対応、場合によっては改めて修正施術をして欲しいです。

看護師C: 大手にも、リカバリードクターっていうのがいるんですよ。

 リオペをするドクター。技術を持っていて、そればかりをするドクターです。修復ができるって、技術が高い。

看護師A: 以前、大手に勤めていた時、秘密裏に早朝オペがされていたことがありました。見たことのない先生がいて。その時は、鼻の施術だったと記憶しています。何だこの先生は?と上司に尋ねると、「あの人はうちが抱えている修正だけをやる先生なんだよ」と。

看護師B: かっこいいですね。

看護師A: 普段は働いていないんです。大手クリニックのお抱えで。全国にあるので、全国各地に修正施術をするために回っています。手に負えなくなってしまった人のオペを、その人がしているんですよ。

看護師C: 実は、うちの院長も以前そうでした。そこまで大手ではないですけど、修正をして回るドクターでした。

──その医師は表には出ていない?予約したくてもいない?

看護師C: 先生それぞれの方向性もあるので、一概にこうとは言えないですけど、基本リオペドクターは名前を出して、という働き方はしていないですね。綺麗なものを作る先生ではないんですよ。

──失敗作を綺麗にする専門なんですね?

看護師C: とにかく、リカバリーがうまいんです。しかも、安全。

──そういう存在の先生がいる、ということを初めて知りました。

看護師A: 基本、名前は出ていないですし、リオペのドクターとお客様が話すことはないんで、みなさん知らなくて当然です。

──目をつぶって、寝入って、さぁ施術開始!となってからその場にいる?

看護師A: そうです。リオペのドクターに施術をされている、ということはやられている本人も知らないです。

看護師C: 知らないですね。

看護師A: 修正施術は、本人が知らない先生が執刀していると思っています。

──そこは、知らなくとも上手い先生にやってもらった方がありがたい。

看護師C: そういう先生を用意するぐらい、リカバリーをちゃんとしようとしているわけじゃないですか、大手某美容外科は。

 某クリニックのように、脂肪吸引の失敗に「あとはダイエットだよ」って、突っぱねるよりは、そういう方法を用意してくれているわけだから、そちらの方が断然良いですよね。

──リオペドクターの存在は、大手の方がいる率は高い?請け負う数が多い分。

看護師A: 大手の方がいる率は高いかもしれませんね。件数が多い分、どうにも手に負えない修正率も高いので。

看護師C: 匙を投げた某クリニックには、その方法(リオペ)がなかったんでしょうね。

 本来、自分で「リカバリーできるよ」っていう、そこまで自信のある先生が開業されるのが筋だと思います。

──仰る通りです。万が一希望通りにならなくとも、リオペドクターなどに責任を持って、最後まで施術をしてもらえるクリニックが増えると良いですよね。

協力看護師 略歴 ※写真はイメージ画像です

看護師A

看護師A
美容看護師歴17年。大手美容外科に10年勤務した後、都内にあるクリニックで立ち上げから携わり、看護部長を務めている。

看護師B

看護師B
美容看護師歴20年。複数の美容クリニックの立ち上げに携わり、都内で3つのクリニックを掛け持ちしている。

看護師C

看護師C
美容看護師歴15年。美容皮膚科(外科)に6年勤務した後、都内の美容クリニックで看護部長を務めている。

(写真/Adobe Stock)

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Author

山田 千穂

山田 千穂

2013年から週刊誌の記者として、芸能、事件、健康、美容など幅広いテーマを担当。元保育園栄養士で2児の母。子供の食事、妊婦の栄養を得意とする。妊娠で18キロ太るも、産後2ヶ月で-18キロ、ウエスト58センチに。現在もキープ中。

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