海外で美容医療を受ける際のメディカルツーリズムのガイドライン Vol.2 「疑問や不安はためらわずに質問する」
ポイント
- 米国美容協会は、安全な美容医療メディカルツーリズムのためのガイドラインを公開
- 受診を希望する医療機関とは積極的にコミュニケーションを図るようにする
- 施術についての疑問や不安はためらわずに質問をすることが重要
美容整形外科手術をはじめ美容医療を目的としたメディカルツーリズムの安全性を確保するために気を付けるべきことは何か。米国美容協会(American Cosmetic Association)が2023年7月、ガイドラインを公開している。連載で勧告を紹介する。
医療機関から情報を引き出す
前回に続いて、ガイドラインで挙げられた15の大項目で最初に挙げられた「信頼できる医療機関を選ぶ」の小項目を紹介していく。連載の第2回では、6~10番目。。
1.6 医療機関とコミュニケーション
受診を希望する医療機関の候補が絞られたら、その医療機関と連絡を取るように勧めている。
返信が素早く、分かりやすければ、その医療機関が受診する人に対して誠実に対応していることを理解することができる。疑問や不安を質問し、手術方法や術前の準備、術後のケアについて詳しい情報を求める。
1.7 ビフォーアフターの写真
医療機関で実際に行った手術前後の写真を見せてもらうようにする。その施設の専門的な知識などをうかがい知るためのヒントになると説明する。
1.8 成功率と合併症
関心を持っている施術について成功率を尋ねることを勧めている。合併症の心配がある場合は、率直に伝えることも求めている。
評価できる医療機関であれば、リスクも含めてきちんと答えてくれると説明する。
1.9 医療機関のバックグラウンドの確認
医療機関が正当な施設なのか調査することも勧めている。その地域の法律や規則に従っているかという点のほか、過去に訴訟や医療過誤がないかもチェックポイントとして挙げている。
1.10 オンライン診察
多くの医療機関が遠隔からのオンライン診察に対応しているので、直接医師などと対話するように勧める。健康の状態や手術前の疑問点について問い合わせるとよいという。
疑問をぶつけることが重要
今回の項目からは医療機関に対して疑問をぶつけることを良しとしていると読み取れる。心配な点があれば、ためらわずに質問することは欠かせないのだろう。
次回以降さらにガイドラインの内容を紹介していく。
参考文献
Guidelines for Medical Tourism Patients Seeking Cosmetic Procedures
https://www.cosmeticassociation.org/guidelines-for-medical-tourism-patients-seeking-cosmetic-procedures/
美容整形を海外で受ける前に知っておきたいこと、米国の研究から学ぶ潜在的なリスク
https://biyouhifuko.com/news/world/1261/
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