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今の美容医療は時代遅れに?”個性”主役、美容医療の新時代、アラガンの最新レポートが示す未来

カレンダー2024.2.12 フォルダー 海外

ポイント

  • アラガン・エステティックスが美容医療の個性の役割に焦点を当てたレポートを発表
  • 美容医療では「個別化アプローチ」が重要になり、多様なニーズに応えることが課題
  • 美容医療の将来トレンドは、個性を重視する方向へと大きく動いている
個性に関心。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

個性に関心。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 美容医療において、個々人の求める美をどれほど容易に実現できるのか、また多様なニーズに応えられるのか。これは現代の重要な課題となっているようだ。ダーバーシティーという言葉はすっかり定着したが、美容医療においても、個性や多様性が注目されている。

 2024年1月31日、美容関連の医薬企業アラガン・エステティックスは、美容医療における個性の役割とその重要性に焦点を当てたレポート「Decoding the Future of Aesthetic Individuality」を発表した。

「美容における個性の未来を読み解く」

現代のトレンドは。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

現代のトレンドは。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • 前回の「FUTURE of AESTHETICS 2022」レポート → コロナ禍でのリモート会議やSNSの影響により、自分の観察と美容意識の変化などがあり、「なりたい顔」も影響を受けた。
  • 美の新たな基準と現実の美の受容 → SNS上の加工画像が新しい基準になった一方で、同時に現実の美しさを受け入れる動きも。美の多様性、個性の受容が進んだ。
  • 新レポート「Decoding the Future of Aesthetic Individuality」 → 消費者の美容に対する個別のニーズや期待を深掘り。美容医療における個性の役割と今後のトレンドを分析。

 ヒフコNEWSは昨年、同社が発表した「FUTURE of AESTHETICS 2022」レポートについて報じている。「美容の未来2022」についての見通しを指摘するものだった。

 このレポートでは、コロナ禍におけるZoomなどを使ったリモート会議の普及により、自分の顔を見る機会が増え、またSNSの影響により、美容意識が大きく変わったというトレンドを解説した。このような状況は、「なりたい顔」にも影響を及ぼし、SNS上の加工画像が新たな美の基準として認識されるようになったと指摘。同時に、現実のありのままの美しさを肯定する動きも現れ、美容医療における多様性と個性の受容が進んだという見方が示されていた。

 アッヴィ社のシニア・バイス・プレジデント兼グローバル・アラガン・エステティックプレジデントであるキャリー・ストローム氏は、「多様性のために、医療提供者には専門知識が要求される。だからこそ、私たちはトレーニングや研究への投資を続け、個々の美容目標を反映した治療を提供できるようにしている」という。同社は今年、個性に焦点を当てた「Decoding the Future of Aesthetic Individuality」という新たなレポートを発表した。「美容における個性、その未来を読み解く」といった題だ。

 このレポートは、インタビューや業界調査などを通じて、消費者が美容医療に求める個別のニーズや期待を解析し、美容医療における個性の役割やこれからのトレンドなどについてまとめている。

「パーソナライズ」に熱視線

その人らしさを生かすには。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

その人らしさを生かすには。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • 個別化(パーソナライズ)アプローチの重要性が認識 → 90%が相談において個人に合わせたアプローチの必要性に賛同。81%はメディアの美の多様化をポジティブにとらえ、73%が美の定義において個性を重視。
  • 美の「個性」へのシフト → 美容医療では、個々の特性や願望に基づくパーソナライズ化が求められ、画一的な美の概念から「個性」重視へと変化している。
  • 美容医療の目標の変化 → 海外トレンドと日本での「アジア人らしい美しさ」を求める動きから、美容医療の目指す目標が変わる可能性があることが、「AMWC Japan」での講演でもうかがわれるに。
  • 時代の流れへの注意 → 美容医療の目標やアプローチが変化していく中で、変化しないままでは、現在良いと評価されるものでも未来には時代遅れになりかねない。

 こうして分かったのは、美容医療の相談における「パーソナライズアプローチ」の重要性。米国の回答者の90%が個人に合わせたアプローチの重要性に賛同。81%がメディアにおける美の多様化をポジティブに受け止めていた。さらに、73%が美の定義において個性が重要であるという点に賛同した。

 美を考えるときに、「画一化」ではなく、「個性」の方向へと大きく動いている。

 このレポートは、美容医療におけるパーソナライズの進展が、消費者が自己表現の新たな形を追求する過程で、ますます重要になっていくことを示している。

 美容医療においては「理想的な顔」のテーマがよく議論されるが、個々人の違いへの関心が一層高まっていくのかもしれない。23年11月に京都市で開催された美容医療とアンチエイジングの国際医学会「AMWC Japan」では、アジア人特有の美しさを追求する美容医療のアプローチが注目されていた。美容医療が目指す目標は絶えず変化し、あるとき良いとされていたものが、いつのまにかに時代遅れになることもあり得る。過去の選択を後悔につなげないよう、トレンドに敏感であることは欠かせないのだろう。

参考文献

Allergan Aesthetics Releases “Decoding the Future of Aesthetic Individuality” Exploring the Power of Self-Expression
https://news.allerganaesthetics.com/News/detail?releasePath=%2F2024%2F1%2Fpr-id-123459

「求める理想像に変化 SNS上の加工画像が『なりたい顔』」
https://biyouhifuko.com/news/world/361/

アジア美の最新トレンド、注入治療とデバイス治療のポイント、美容医療とアンチエイジングの国際会議を振り返る
https://biyouhifuko.com/news/japan/4404/

PRPや若返り研究など進化、美容医療とアンチエイジングの国際会議、京都で開催
https://biyouhifuko.com/news/japan/4392/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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