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TikTokでニーズが広がった美容施術4つ、バッカルファット除去など人気、米国形成外科学会がトレンド解説

カレンダー2024.4.3 フォルダー 海外
動画の影響。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

動画の影響。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 SNSでは美容医療に関連する情報があふれており、美容医療への関心を高める効果を発揮している。一方で、発信される情報には安易な受診を促しているなど問題も指摘されている。

 2024年3月に、米国形成外科学会が特にTikTokの美容医療への影響について情報を寄せている。TikTokの影響で広まった施術が4つあるという。日本とは状況は異なるものの、いったいどのような施術が人気なのだろうか。

ェイスライン、乳房、お尻の施術が人気

TikTokで広がる情報。(写真/Adobe Stock)

TikTokで広がる情報。(写真/Adobe Stock)

 ソーシャルメディアは生活に欠かせないものになりつつあり、TikTokは情報共有、エンターテイメントの提供、コミュニケーションの手段として重要な役割を果たすようになっている。デジタル時代において、美容医療への関心もまた、TikTokをはじめとするソーシャルメディアプラットフォームを通じて急速に広がっている。

 そうした中で、米国形成外科学会の会員医師であるKelly Killeen医師によると、「ソーシャルメディアは、多くの美容施術に対する関心を実際に高めている。特にバッカルファット除去、あごのフィラー注入、乳房縮小術、ブラジリアン・バットリフト(BBL)」という。

施術名 説明 TikTokでの人気
バッカルファット除去 口の内側からメスを入れて、頬にある脂肪の塊を除いて、シャープな顔立ちを目指す手術。 その効果を示すビフォーアフターの投稿が人気を集めている。
あごのフィラー注入 あごの輪郭を強調して、フェイスラインをシャープにさせる非外科的治療。 施術の動画や施術後の結果が関心を集めている。
乳房縮小術 胸のサイズを小さくし、見た目のバランスを整えるだけでなく、身体的な不快感を解消する手術。 この手術による改善例が話題となっている。
ブラジリアン・バットリフト(BBL) 自身の脂肪を利用してお尻のボリュームを増やす手術。 この施術による変化を示すビフォーアフターが多くの視聴者を引きつけている。

誤情報や加工は問題

誤情報や加工は課題。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

誤情報や加工は課題。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 同学会によると、美容施術がソーシャルメディア、特にTikTokで注目を集めることにより、美容外科に対する興味や知識が大幅に広がったという。体験談が共有され、施術を希望している人にリアルな情報を提供し、手術を受ける決定に影響している。

 一方で、ソーシャルメディアの情報には常に注意が必要とも付け加えている。これは誤情報や加工された画像が流布しやすい環境であるから。情報の出典を確認し、信頼できる専門家の意見を参考にすることが重要と強調する。

注意点 詳細
情報源を把握 認定された美容整形外科医を探し、ビフォーアフターの写真を批判的に見ること
恐怖戦術に騙されない ネガティブな結果を強調するアカウントがTikTokや他のソーシャルメディアプラットフォームに多い。発信者以外では良いケアを受けられないと暗示するアカウントに注意
本物を求める TikTokで最も良く見えるか聞こえる医師を探す代わりに、本物の実際につながる医師を見つける
根拠に基づいた情報を探す 情報が根拠に基づいた情報なのか、厳しい基準で判断するようにする

 情報を利用する際には、医学会に認定された医師の意見を求めることを推奨している。

ヒフコNEWSは、国内外の美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイトです。美容医療に関連するニュースを中立的な立場から提供しています。それらのニュースにはポジティブな話題もネガティブな話題もありますが、それらは必ずしも美容医療分野全体を反映しているわけではありません。当サイトの目標は、豊富な情報を提供し、個人が美容医療に関して適切な判断を下せるように支援することです。また、当サイトが美容医療の利用を勧めることはありません。

Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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