ニキビ跡の色素沈着が治るまでの期間はどれくらい
茶色くシミのようになった色素沈着は、症状によっては改善までに必要な期間が数ヶ月〜数年以上と差が出やすい特徴があります。
ニキビ跡は「赤み」「色素沈着」「クレーター」「しこり」の4種類に分けられ、その中でも色素沈着タイプのニキビ跡は「メラニン色素」を原因としています。
ニキビの炎症によりメラニン色素が大量に発生し、排出されずに肌に蓄積することで色素沈着となるのです。
本来は肌のターンオーバーと共に自然にメラニン色素が排出されていきますが、肌の状態や色素沈着が起きている部分(肌の層)などによって、改善に必要な期間が大きく異なります。
色素沈着が起きている部分によって治るまでの期間に差がある
肌の層の一番外側にある「表皮」と表皮の下にある「真皮」とではターンオーバーに必要な日数が異なり、ニキビ跡の色素沈着が治るまでの期間に大きな差があります。
本章では表皮と真皮層それぞれにできた色素沈着の改善期間について解説します。
表皮層にできた色素沈着改善に必要な期間
炎症が軽いニキビが原因で表皮層にできた色素沈着は、約1ヶ月〜数ヶ月で自然と治ることが多いです。
表皮層は約28日(約1ヶ月)のターンオーバーで肌の細胞を入れ替えてメラニン色素を排出していきます。
ただし、年齢やストレス・ホルモンバランスなどによってターンオーバーの日数は長くなるため、場合によっては症状が長引くこともあります。
軽度のニキビ跡は、ターンオーバーのサイクルを正常化させる「レチノール 」や、赤み改善が期待できる「ビタミンC」が配合されたスキンケアを取り入れると効果的でしょう。
真皮層にできた色素沈着改善に必要な期間
痛みや膿を伴うほど悪化した炎症ニキビによって真皮に色素沈着ができた場合、自然に改善するには半年〜数年単位の期間が必要になることも。
個人差はありますが、真皮のターンオーバーの日数は5年以上ともいわれています。
メラニン色素が真皮深層まで及んでいると、色素沈着が何年も残って治療が長期化する場合や、自然治癒が難しく、何年経っても消えないこともあります。
ニキビ跡ができたら早めに適切なケアを行うことが重要です。
色素沈着を早く治すために効果的な方法
色素沈着タイプのニキビ跡の改善には、肌のターンオーバーを促進させてメラニン色素をスムーズに排出させることが重要です。
自宅でできるケアとして、毎日のスキンケアに肌の再生促進作用や美白作用が期待できる成分を取り入れるとよいでしょう。
また、色素沈着は摩擦や紫外線の影響で悪化する恐れがあります。
自己判断でのピーリング剤の使用や強い刺激は避け、UVケアを十分に行うことが大切です。
自分でできる色素沈着のケア方法
表皮層にできた軽度のニキビ跡であれば、セルフケアで改善することも!
表皮にできた軽度のニキビ跡であれば、スキンケアやサプリメントなどのセルフケアによって改善する場合もあります。
ターンオーバーをサポートするスキンケア
「肌のターンオーバー促進作用」や「メラニン色素の抑制・排出作用」といった働きを持つ成分を含むスキンケアを取り入れるとよいでしょう。
【取り入れたい成分】
- ビタミンA誘導体(レチノール)
- ビタミンC誘導体(APS、APPSなど)
- ビタミンE
- ハイドロキノン
- プラセンタ
- トラネキサム酸
サプリメントで内側からケア
できたばかりの色素沈着であれば、サプリメントなどで色素沈着の改善が期待できる場合もあります。
中でも、ビタミンA・B郡・C・Eやトラネキサム酸、Lシステインなどは積極的に摂取したい成分です。
ただし、基本的にサプリメントは即効性が期待できないため、他のケアと併用しながら最低でも数ヶ月は継続して服用することが大切です。
なるべく効率良く効果を実感するためにも、市販薬と比べて有効成分の配合料が多い皮膚科の内服薬を医師に処方してもらうとよいでしょう。
クリニックできる色素沈着の治療方法
真皮にまで及ぶ色素沈着は、セルフケアではなかなか改善が難しいことが多いです。
「炎症ニキビが治った部分が色素沈着になっている」「セルフケアの限界を感じている」
「早くニキビ跡の色素沈着を治したい」といった方は、美容クリニックでの治療を検討してみてもよいかもしれません。
ケミカルピーリング
ピーリング剤を肌に塗布して古い角質や肌表面の毛穴の汚れを取り除く施術です。
不要なものを取り除くことでターンオーバーが促進され、色素沈着の改善が期待できます。
肌のザラつきやニキビ、毛穴の黒ずみ、くすみなどの改善も見込めます。
導入治療(エレクトロポレーション)
肌に特殊な電気パルスを流して一時的に皮膚のバリア機能を緩め、有効成分を真皮層まで届ける施術です。
肌悩みに応じて導入製剤を選択できるクリニックが多いので、色素沈着の改善が期待できる製剤を選ぶとよいでしょう。
【色素沈着の改善が期待できる製剤】
ビタミンC、トラネキサム酸、プラセンタなど
レーザートーニング
レーザーを低出力で照射してメラニン色素を徐々に破壊し、色素沈着や肝斑、くすみなどの改善を図る施術です。
コラーゲンの生成も促進されるため、毛穴の開きや小じわの改善、ハリ・弾力の向上、キメを整えるといった肌質改善効果も見込めます。
ニキビ跡の色素沈着を早く改善させたい人はクリニックで相談を
色素沈着タイプのニキビ跡は、症状によって改善までの期間に大きな差がみられるのが特徴です。
セルフケアだけでは改善が難しい場合もありますので、なるべく早めに美容クリニックへ行き、医師の診断のもとで適切な治療を受けるとよいでしょう。