ポカポカ陽気になり、お花見に出かけたり、新しい出会いがあったりと、ワクワクする季節になってきましたね。 そんな時、「肌荒れして表面がごわつく」「ずっと使っている化粧品なのに最近ピリピリする」など、肌の調子が悪く、ゆううつな気持ちになることはありませんか?そんなあなたの肌の不調、“ゆらぎ肌”が原因かもしれません。
この記事では、春の女性を悩ませる「ゆらぎ肌」の原因と対策について、詳しくご紹介したいと思います。
ゆらぎ肌ってなに?
そもそも“ゆらぎ肌”ってどんなお肌の状態をいうのでしょうか?
ゆらぎ肌の主な症状
- ニキビができる
- いつもの化粧品が刺激になる
- かゆみを感じたり、ピリピリしたりする
- 乾燥がひどい
- 肌がべたつく
- 化粧のりが悪い
- 肌がくすんでいる
“ゆらぎ肌”の症状は、いわゆる敏感肌と非常に似ています。一年を通して慢性的なトラブルを抱えている敏感肌との違いは、肌荒れの原因が環境変化やストレスなどによる一時的なものであること。肌は人の体を包む最も大きな臓器とも言われ、健康状態を表すバロメーターです。環境の変化やそれに伴うストレスにより、心身に負担がかかることで肌にも大きな変化が現れます。それが、皮膚を守っているバリア機能を低下させ、肌が敏感になる、炎症を起こす、ニキビが頻発するといった肌トラブルへとつながってしまいます。このように、一時的に肌の状態が悪くなることを“ゆらぎ肌“と呼んでいます。
春の“ゆらぎ肌”の特徴
春先は気温が急激に上がるなど外気の変化が激しいうえ、花粉やPM2.5などの飛散がピークを迎える時期でもあります。これらが肌へ悪影響を及ぼし、かゆみやカサつきといったトラブルが現れます。また、春は年度の切り替えの時期で周囲を取り巻く環境が変わることが多い季節です。知らず知らずのうちにストレスがたまっていたり、免疫力がダウンしたりすることもゆらぎ肌の原因のひとつといえます。
春の“ゆらぎ肌”の原因
- 空気の乾燥と気温差
- 紫外線量の増加
- 環境の変化によるストレス
- 花粉による肌刺激
春になると肌が痒い、洗顔したときにしみるといった症状で皮膚科にかかると、「花粉皮膚炎」と診断される方が多くいます。花粉症による目の痒みや鼻水・くしゃみなどの症状がなくても、皮膚が花粉に反応しアレルギーをひきおこすということもあります。
急に今まで使っていた化粧品がしみたり、肌が急激にカサついたり、痒みやニキビなどの症状が現れたりする時は、自己判断せずに思い切って皮膚科を受診することをおすすめします。
4つの対策で肌体力をアップ
落とすケアとうるおすケア
乾燥が進むとバリア機能が低下してゆらぎやすくなるので、特にうるおいが奪われやすい洗顔時は気をつけましょう。横滑りに弱い肌をこするようにゴシゴシ洗っている人は、キメが流れて毛穴も目立ってきます。肌が手に触れないようたっぷりの泡をクッションに、優しく手早く洗うのが理想的です。また、洗浄力が強すぎる洗顔料だと、皮脂を取りすぎてしまいより乾燥を悪化させてしまう可能性も。肌にやさしいと言われているアミノ酸系の洗浄剤(成分表示に「ラウロイル」、「ココイル」などで始まる成分)が配合されている洗顔料を選ぶと良いでしょう。肌が本来持つ保湿成分を奪わないようぬるま湯で、洗顔料が肌に残らないよう広く丁寧にすすぐこともお忘れなく。
普段の化粧水でしみた場合は、使い続けずに他の化粧水に変えましょう。なるべくシンプルな成分で無添加の化粧水がおすすめです。
刺激となるような成分の代表例
- アルコール(エタノール)
- 防腐剤(パラベン、安息香酸Na、サリチル酸など)
- 香料
- 着色料
エイジングケア化粧水に含まれる有効成分(ハイドロキノン、レチノール)、ピーリング(サリチル酸、グリコール酸)、美白化粧水などにも有効成分として配合されているものの中には、刺激が強いため肌のヒリヒリを引き起こすものもあります。一般的に攻めのケアともいえる美白コスメによるケアは、肌が弱っているときはやめたほうがいいでしょう。シミが多い人も肌内部を解析すると炎症を起こしている場合もあり、過度なケアは危険です。肌の調子が悪い時はなるべく刺激が少なく、保湿をメインとした化粧品で肌の状態が落ち着くのを待ちましょう。皮膚科が処方する外用薬の多くが軟膏ということからも分かるように、肌が刺激を受けた兆しが見えたら、刺激が少ないクリームやバームでのケアが有効です。バリア機能が低下した肌を皮脂膜で補って、肌を立て直すことができます。
急に始めるUVケアにはご注意
春は紫外線が急に増えます。秋冬にサボっていた日焼け止めを急に使い始める人は要注意です。去年使っていた日焼け止めを塗るなんてもってのほか。SPF値を急に上げるのも肌への負担を増やすので、日中の外出が少ない人はSPF30未満でいいでしょう。無香料・無着色・低刺激…など、しっかりと表記されているものがおすすめです。パラベンやエタノールなどの防腐剤も、肌を刺激しやすいので避けるほうがいいでしょう。多くの日焼け止めに使用されている「紫外線吸収剤」も人によっては刺激を感じることがあります。紫外線吸収剤は、防御力が高い分、肌への負担が大きいといわれています。日焼け止めを使用すると肌に刺激を感じるという人は、一度「紫外線吸収剤フリー」のノンケミカル処方のものを試してみるといいでしょう。
肌免疫力アップを意識
寝ている間に日中受けたタメージを修復する成長ホルモンが分泌されますが、睡眠不足だとこのホルモンの分泌量も減少してしまいます。その結果、肌のターンオーバーが乱れてしまい、肌のゴワつきやカサつきといった肌荒れを起こすこともあります。
また、肌にニキビなどが現れているときは、胃腸機能が弱っている可能性もあるので、食生活を見直すことも大切です。栄養バランスの良い食事をとることが重要ですが、積極的に摂取したいのは、ビタミンやミネラルが豊富な免疫力を高める食事。特に抗酸化力の高い栄養素は、体内で発生する活性酸素を抑え、紫外線などの環境ダメージから皮膚を守ってくれる効果も期待できます。
また、自分の体内に足りない栄養素をサプリで効率的に補うことで肌免疫力を上げる効果も期待できます。血液検査で栄養状態をチェックし、必要な栄養素を補給する「オーソモレキュラー」と呼ばれる栄養療法を行っているクリニックもありますので、肌荒れがひどい場合に相談してみるのもいいかもしれません。
花粉対策
帰宅したら、顔や髪の毛についた花粉やホコリを落としましょう。ファンデーションに含まれる油分はそれらを吸着しやすいので、帰宅後早めにお化粧を落とすことは肌トラブル予防のためにも大事です。
花粉が肌に触れてしまうことで、皮膚への刺激となってしまうため、外出中もメガネやマスクで肌を覆って花粉が肌につかないように予防することも効果的です。また、見逃しがちなのが髪の毛です。花粉が付いた髪の毛が顔にかかって肌荒れの原因になるので、できればまとめ髪にしたり帽子を被ったりするといいでしょう。花粉が原因となる肌荒れの場合は、我慢せずに早めに皮膚科を受診することをおすすめします。適切な処置をしてもらうことで、早めに症状が軽快するかもしれません。
まとめ
ゆらぎに負けない美しく強い肌。外部刺激が多い現代に生きる私たちの肌に必要なのは、“肌体力”です。肌体力がアップすることは、肌本来の美しさを引き出すことになります。
肌が揺らいでいる時は無理せず、身体も肌も休めることを心がけつつ、症状がひどい場合は自己判断でケアせずに皮膚科や美容皮膚科を受診することをおすすめします。
特に、美容皮膚科では、肌荒れやニキビなど症状にあった治療やお薬を処方してもらえるだけでなく、ゆらぎ肌を改善しつつ美肌を叶える治療法も沢山揃っています。
ゆらぎ肌で悩んでいる方は、一人で悩まずにクリニックに相談してみてはいかがですか?