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看護師覆面座談会vol.1 「美容クリニックはどうやって選ぶ?欠かせないチェック項目 リスト付き!」

カレンダー2023.7.10 フォルダー連載・コラム

 美容医療を安心して受けるために、ベテラン看護師3名に覆面で美容業界の実態について教えてもらうこの座談会。第1回は、絶対に確認したい、安全な美容クリニックかをチェックする項目について語ってもらった。文末には、チェックリストを記載した。

看護師覆面座談会。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

看護師覆面座談会。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

──勤務されているクリニック以外に行く場合、何をチェックして病院を選定するのか。

看護師A:基本は、美容通の友人の紹介が多いです。周囲の友人は、医師の経歴がしっかりしているか、インスタの症例が綺麗かを確認し選定していますが、症例写真は綺麗でも、実際の仕上がりがイマイチなところはごまんとあります。

 だから何をもって選ぶかは、行った後の満足度「結果的に行って良かったな」っていうことだと思います。

看護師B:クリニックとの相性があり、Aさんが「すごくいい」と言っていたのでBさんが行ったところ、Bさんにとっては「微妙だった」ということもあります。行ってみないと分からないというのは大きいです。ただ、最低限、経歴、口コミ、清潔感は見ます。

看護師C:そうですね。あとは、例えば今から受ける「白玉点滴」と呼ばれるものの中にどういう成分が入っているのか、きちんと説明してくれるのか。そういう、細かい成分の話しもしてくれるかどうか。そこはクリニック全体の話しで、きちんとしたクリニックかが分かります。

看護師A:満足度に変わりはあるかもしれませんが、事実は事実。成分は事実の一つとして施術を受ける方に伝えるべきですよね。

看護師C:あとは、提供される施術が、本人の求めているものと合致するかどうかです。クリニックが特定の施術に力を入れており、その施術が安心安全な内容であると考えているとしても、本人の求めている施術が本当にそのクリニックの提供する施術であるのかを確認する必要があります。なぜなら本人の求めている施術は、一人一人異なるからです。

──求めているものというのは、ビフォア・アフターでいうアフター?

看護師C:本人のなりたい顔(アフター)を、想像できる想像力がある先生なのか、想像力のある看護師なのかっていうのもとても重要です。
 「こんな風にはなれないよ」「やらない方がいいよ」ときちんと言える人なのか。やりたいと言っているから「全部やりましょう」とはせずに、不必要なものは「いらないよ」と言ってくれる。
 経歴のある先生がその、なりたい顔を汲み取る力を持っているかというと、そうとは限らないわけです。

──先生の汲み取り力。なるほど。それに加え、著名な先生でも、しゃべりづらくて言いたいことが言いにくい先生もいる。

看護師C:そうですね。まずは、クリニックに行ってみて、先生と話してみてですね。本人の意向を聞き出して汲み取ってくれるか。
 あとは、本当に自分が近しい感性を持っている友人知人が「このクリニック良いよ」と教えてくれたところは、良い可能性がある思います

──そういう意味では、やはり紹介は良いのか。

看護師B:そう思います。
 それと、絶対的にチェックしてほしいのは、クリニックの診察室などが衛生的ではないところはダメじゃないですか?そこまで管理が行き届いていないということ。パッと見たときのエアコンに「ホコリ溜まっている」とかが考えられます。飲食店でも、外観やテーブルの表側は綺麗なのに、お手洗いなどの裏側を見ると綺麗ではないときには残念なことが多い……。

看護師A:繊細じゃないですよね。

看護師B:(お手洗いが汚いと)細かいところをきちんとやってくれている?と不信感を抱いてしまう。

看護師A:うん。結局同じですよね。
 うちのクリニックは、看護師がインカムで、朝と昼と晩、「清掃!」のお知らせを流して、1日3回、クリニック全体の清掃をやるんですね。私が美容ナースになった1年目の時に、「院内に髪の毛が1本落ちていたら、その人はもう二度と来ない」って言われたことがあります。それは真理だと思い、今も心にとどめています。その先輩看護師は、やはり手技が丁寧で、接客も丁寧だったので、そういうところなのかなと。

看護師B:いくら教えても清掃を雑にしか対応できていない看護師は、手技の面でも雑になりがちです。

看護師A:そういう人は、ハイフのような施術も雑になりがちですね。

看護師C:指導看護師が見なくなると、もう雑な手技になりがちだという印象があります。

看護師B:教えられている時だけはきちんとやり、段々素が出てくると、「いいや、このタオル床に落ちちゃったけど使っちゃおう」ということになるんですよね。

看護師A:それ逮捕案件ですよ。仮に院内感染などを起こしたら一発逮捕になりかねない!
 口コミで「クリニックが汚い」とあったら、そのクリニックはちょっと危ないということですね。

看護師B:あと、壁とかに、機械をぶつけると、黒い線ができたりするんです。多少はしょうがないと思うんですけど、すごく付いているところがある。それって、絶対機械を大切にしていないですよね。

──機械を大切にしない方が、人の顔を大切に扱ってくれるとは思えないですね。

看護師B:そう思います。
 いくつかのクリニックを買収する側になった時、売り上げが下がっているところを見に行ったんです。総じてすごく汚い。

看護師C:顔にのせるタオルが汚い、ボロボロなところは危険ですよね。管理職を経験すると、なおのこと問題点がはっきりと見えてしまう。一概に「だから絶対にダメ」ということはないんですけれども、きちんと統一がされているか?の指標として、チェックするのは良いと思います。

看護師B:「ちょっとお待ちください」と言われている間に、よくよく機械を見ると、ジェルのカスがついていたりして「拭いていない?」と不安になったこともあります。ジェルも使い回しているんじゃないかな?と……。

看護師C:これもまた難しい。飲食店などと同様に、働いている人たちをきちんとした状態で統制するのは、難しい。
 そこが必ずしもうまくいっているからといって、満足度の高さに100%はつながらないですけど、一つの判断の材料として、院内の清潔感はよくチェックしても良いかもしれませんね。
 皮膚科の場合は、特に重要度は高いと思います。

美容クリニックの選定時のチェック項目まとめ

  • 院内の清潔感は保たれているか?(お手洗い、タオル、使用機器は綺麗か。ホコリはない?)
  • 口コミは極端に悪くはないか?(不衛生、不親切などは要注意)
  • 担当医師とご自身の「なりたい顔」像に相違はないか?
  • 薬剤、成分の説明がなされ理解したか?
  • 医師の経歴は信頼できる内容か?
  • 症例写真は綺麗か?

協力看護師 略歴 ※写真はイメージ画像です

看護師A

看護師A
美容看護師歴17年。大手美容外科に10年勤務した後、都内にあるクリニックで立ち上げから携わり、看護部長を務めている。

看護師B

看護師B
美容看護師歴20年。複数の美容クリニックの立ち上げに携わり、都内で3つのクリニックを掛け持ちしている。

看護師C

看護師C
美容看護師歴15年。美容皮膚科(外科)に6年勤務した後、都内の美容クリニックで看護部長を務めている。

(写真/Adobe Stock)

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Author

山田 千穂

山田 千穂

2013年から週刊誌の記者として、芸能、事件、健康、美容など幅広いテーマを担当。元保育園栄養士で2児の母。子供の食事、妊婦の栄養を得意とする。妊娠で18キロ太るも、産後2ヶ月で-18キロ、ウエスト58センチに。現在もキープ中。

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