ニキビ・ニキビ跡

ニキビが顔全体へ突然大量に発生する原因は、不規則な生活を続けていることや日々のストレス、ホルモンバランスの乱れやかゆみを伴うアレルギーなど、様々な要因が考えられます。
また、赤ニキビや黄ニキビなど、ニキビのタイプによっても対処法は異なるため、正しく対処する必要があります。

毎日のケアに力を入れてもなかなかニキビが改善されない場合は、ニキビではなく違う病気の可能性もあるのです。
ニキビ跡を残さないためにも、大量発生したニキビの原因や治療方法を知って早期に適切なケアを開始しましょう。

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ニキビが顔全体へ突然大量に発生する7つの原因と対策

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ニキビが突然大量に発生する原因は、不規則な生活やストレス、ホルモンバランスの乱れなどによることが多いです。

個人差がありますが生理前になると大量のニキビが発生することが悩みという人もいるでしょう。

また、肌が不安定になりやすい季節の変わり目などは、毎日なにげなく使用しているスキンケアやメイクアイテムがきっかけで、大量のニキビ発生に繋がることもあります。

原因①気温の急激な変化による肌ストレス

季節の変わり目は気温差が大きく、朝晩で急激に気温が上下する日が増えます。

夏のような暑い日があったかと思えば、翌日にはコートが必要になるくらい冷え込む…ということも。

この寒暖差により、肌がストレスを感じてバリア機能と保湿力が一気に低下し、ニキビなどの肌荒れを起こしやすくなるという研究結果もあるほどです。

対策

  • バリア機能を強化する「セラミド」配合のスキンケアを使用する
  • 刺激の強いクレンジングを避けると同時に、石鹸で落とせるベースメイクや日焼け止めを使用する

原因②ストレスによるホルモンバランスの乱れ

ストレスを受けると男性ホルモンの一種である「アンドロゲン」が体内で増加します。

アンドロゲンには皮脂分泌を促進する作用があるため、毛穴詰まりを起こしやすく、ニキビが生じるリスクを高めてしまうのです。

実際にご経験がある方もいるかもしれませんが、社会人になったばかりの頃や仕事が忙しい時、プライベートでストレスを感じる日が続くと、ある日突然ニキビができることがあるのはこのためです。

さらに、ストレスは自律神経にも影響を及ぼし、肌のバリア機能(肌の免疫力)を弱めます。

ストレスによりニキビができやすくなるだけでなく、何度も繰り返しやすい肌状態となるので注意が必要です。

対策

  • ストレス発散方法を身につけて、ストレスを溜め込まない生活を意識
  • むやみに新しいスキンケアに手を出さず、使い慣れているアイテムで保湿

原因③生理周期によるホルモンバランスの乱れ

女性は生理周期に応じて女性ホルモンの変動が起きるので、肌状態が不安定になりやすいという特徴があります。

特に生理前の「黄体期」と呼ばれる時期は、黄体ホルモンの分泌が活発になるのですが、黄体ホルモンには男性ホルモンと似たはたらきがあります。

このため、過剰な皮脂分泌が促されて毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの大量発生に繋がる可能性が高くなるのです。

顎周りに痛い赤ニキビが突然大量発生した場合は、ホルモンバランスの乱れの可能性が高いかもしれません。

対策

  • 黄体期は油分の多い食事を控えたり、肌を清潔に保つなど、生理周期に合わせたケアを意識
  • 普段から生理不順や出血量が多い等、月経異常の症状がみられる場合は、生理周期に関係なくホルモンバランスの乱れによりニキビができやすくなっている可能性も。気になる症状がある人は婦人科を受診し、適切な治療をうけることでニキビが改善することもある

原因④慢性的な睡眠不足

肌のターンオーバーのサイクルには、脳下垂体から分泌される「成長ホルモン」が関係しています。

成長ホルモンは睡眠中に活性化されるため睡眠不足や眠りが浅い日が続くと、成長ホルモンの分泌量が低下してターンオーバーが乱れやすくなり、ニキビができやすくなるといわれているのです。

また、睡眠不足により肌の免疫力も下がるため、起きている間にうけた皮膚のダメージ補修がスムーズに行われなくなり、すでにできているニキビも改善しにくくなります。

対策

  • 寝る前は副交感神経を優位にするためリラックスして過ごし、寝る直前まで交感神経を刺激するスマートフォンなどを見る等の行動を避ける
  • 就寝時間が遅くなる場合は帰宅後すぐにメイクを落とし、肌負担を減らす

原因⑤極端にバランスの悪い食事

偏った食事やダイエットによる食事制限など、バランスの悪い食生活を続けることもニキビの原因に関係に繋がりやすいです。

特に脂質や糖質は、過剰にとると皮脂の分泌が増加して毛穴に詰まり、ニキビができやすくなるといわれています。

同様に、カフェインや香辛料のような刺激物も皮脂分泌を促すため、摂りすぎには注意が必要です。

対策

  • 肌のターンオーバーや皮脂量を整える「ビタミン類」や、肌細胞をつくる「タンパク質」などを、積極的に取り入れられるように意識するとよい

原因⑥間違ったスキンケアや肌に合わないメイクアイテムの使用

「スキンケアやメイクアイテムを変えた後、突然ニキビが増えた」という方は、使用するアイテムの見直しが必要かもしれません。

スキンケアに関しては「ニキビ用」と記載があると、洗浄力や殺菌効果に優れているアイテムが多いとされています。

これらは、肌に必要な皮脂や保湿成分まで取り除いてしまうことがあり、肌にあわないものを使い続けるとバリア機能が低下し、ニキビができやすい肌状態になる可能性があります。

また、メイクアイテムに関しても注意が必要です。

ニキビを隠そうと何度もファンデーションやコンシーラーを重ね塗りすると、毛穴詰まりを起こしやすく、ニキビの大量発生に繋がりかねません。

さらに、カバー力やウォータープルーフ効果の高いアイテムは油分が多いため、クレンジングで落としにくく、肌負担も大きくなります。

「メイク前よりもクレンジングの後にニキビが増えている」という方は、メイクアイテムを変えることでニキビの改善に繋がるかもしれません。

対策

  • ニキビケア専用製品にこだわらず、状態に合わせた化粧水や美容液、乳液などのスキンケアで十分な保湿を行う
  • 毛穴を防ぎにくいノンコメドジェニックテスト済み化粧品の使用が推奨されている
  • 油分が少なく、穏やかな洗浄力のクレンジングで落とせるパウダリーファンデーションなどの使用が好ましい

原因⑦マスクによる蒸れ、擦れの刺激

長引くマスク生活によって、マスクの刺激をうけやすい頬や口周り、フェイスラインにニキビが多発して悩む人も増えています。

マスクの中は蒸れやすいだけでなく、水分の蒸散により肌が乾燥しやすくなるため、汗や雑菌による炎症を起こしやすくなるといわれています。

また、マスクが肌に擦れる摩擦刺激から肌を守ろうとすることで、角質層が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなることでニキビができることもあるのです。

人によっては、摩擦を受けた角質がダメージを受け、赤みやかゆみなど軽い炎症を起こすこともあります。マスク内の肌には、ニキビを大量発生しやすい条件が揃っているのです。

対策

  • 通気性や肌触りの良いマスクを選び、清潔に保ちながら使用することが重要
  • 毎日洗うのが面倒な人は使い捨てタイプを選ぶとよい

ニキビの症状別!ニキビが大量発生した時の対処法

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大量にできたニキビを一刻も早く落ち着かせるためには、ニキビの状態にあわせた適切な治療を行うことが大切です。

ニキビの状態は大きく分けると「炎症を起こす前のニキビ(白ニキビ・黒ニキビ)」と「炎症を起こしているニキビ(赤・黄ニキビ)」に分けられます。

どの状態のニキビも、皮膚科でできる治療と自宅でのケアの両方が非常に大切になります。

症状が悪化する前に早めに皮膚科を受診すると同時にニキビ予防・改善につながるスキンケアを始めるとよいでしょう。

炎症を起こす前のニキビ(白ニキビ・黒ニキビ)が大量発生した時の対処法

ニキビの状態

ニキビの初期段階で、毛穴に皮脂や古くなった角質が詰まって「コメド」ができている状態です。

コメドが白く見えるものを「白ニキビ」、白ニキビが酸化して黒く見えるものを「黒ニキビ」とよびます。

この時点ではまだ毛穴の炎症を起こしておらず、ニキビ跡が残りにくいため、早めにケアすると肌状態の早期改善に繋がりやすいでしょう。

皮膚科でできる治療

初期ニキビの皮膚科での治療は、外用薬などを使用することで早期に毛穴の詰まりを改善し、炎症のあるニキビへの進行を予防していきます。

さらに、肌状態にあわせて肌のターンオーバーを促してニキビ予備軍をできにくくする治療を追加することもあります。

治療方法例

  • 毛穴のつまりの改善が期待できる外用薬の処方(ディフェリン、べピオゲルなど)
  • ビタミン剤の処方(ビタミンB2、B6など)
  • ケミカルピーリング
  • 面ぽう圧出

セルフケアの3つのポイント

処方薬の効果を高めるために重要といわれているのは、以下の3点です。

水分と油分をバランスよく補うスキンケア
ノンコメドジェニック表記のあるスキンケア・メイクアイテムの使用
コメドを自分で押し出さない

自宅でのケアは、肌にあったスキンケアで十分に保湿し、毛穴が詰まりにくくなるようなアイテムを使用することが初期ニキビに効果的といわれています。

また、自分でコメドを押し出すと毛穴に雑菌が入り、炎症性のニキビへ進行しやすくなります。

気になる場合は、皮膚科で「面ぽう圧出」などの治療をうけるとよいでしょう。

炎症を起こしているニキビ(赤・黄ニキビ)が大量発生している時の対処法

ニキビの状態

赤ニキビは、白ニキビや黒ニキビが進行して毛穴内にアクネ菌が増殖し、炎症が生じて赤みがある状態です。

さらにアクネ菌やブドウ球菌が増えて化膿し、周りの組織にまで炎症が拡大した状態が黄ニキビです。

炎症が長引くと凹凸のあるクレーターやケロイド状のニキビ跡が残ることが多いので、赤ニキビや黄ニキビなど、炎症があるニキビが気になる場合は自分で潰したりせずに、1日も早く皮膚科で適切な治療を受けることが重要です。

皮膚科でできる治療

赤みや痛みなどの症状が出ているニキビは、一日でも早く炎症を落ち着かせる治療を始めることで、ニキビ跡が残りにくくなるといわれています。

また、症状が早めに落ち着くことで「大量にニキビができている顔を見られたくない」というストレスも軽減するでしょう。

皮膚科では外用薬と内服薬を組み合わせながら、肌状態に合わせた自費治療を推奨するところが多いようです。

【治療方法例】

  • 炎症を鎮める効果のある外用薬(べピオゲル、ダラシン 、アクアチムなど)
  • 抗生物質などの内服薬の処方(ルリッド、ミノマイシンなど)
  • イオン導入
  • 肌状態に合わせてピーリングやプラズマシャワー、美容点滴を勧める美容皮膚科もある

さらに詳しく美容皮膚科でのニキビ治療について知りたい方はこちらをどうぞ

セルフケアの3つのポイント

炎症が強く、赤みや痛みがあるニキビがある時のケアは、以下の3点が重要といわれています。

急に新しいスキンケアを増やしたりせず、肌にあったアイテムを使用する

自分でニキビを潰さない

薬は医師から指示された用法・用量を守り、正しく使用する(自己判断で薬の使用を中止・使用量の変更をしない)

炎症のあるニキビができている際は、自宅で刺激の少ないケアを行うことが大切です。「ニキビに効果がある」とされる新しいスキンケアを試したくなることもあるかと思いますが、赤・黄ニキビの治療中は、使い慣れているスキンケアの方が肌への刺激が少なくなります。

またニキビを潰す行為や、処方薬の使用方法を自己判断で中止することは、高確率でニキビの悪化に繋がるので避けた方がよいでしょう。

自宅でのケアに関して不安な点がある場合は、かかりつけの皮膚科へ早めに相談し、肌状態にあったケアを進めていくことが大切です。

ニキビの治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧

ニキビの大量発生は他の病気の可能性もある

治療をしてもニキビの大量発生が続くようであれば他の病気の可能性も

ニキビの治療を続けていても一向に改善がみられないようであれば、ニキビに似ている他の病気の可能性もあります。

ニキビではないのにニキビ治療を続けていると、症状が悪化していく恐れもあるのです。

特にかゆみや赤みなどの症状が短期間で広範囲に広がるような場合は、皮膚科で検査を受けるとよいでしょう。

酒さ

頬や額などに発症しやすい、赤ら顔が続く原因不明の病気です。赤みや血管拡張、ほてりなどの症状が特徴で、かゆみや敏感肌を伴うこともあります。

酒さの症状の中には、ニキビに似た発疹(丘疹、膿疱)がみられることもありますが、ニキビとの違いは、ニキビは毛穴が詰まってコメドを形成するのに対して、酒さにはコメドが見られない点です。

顔の赤みやほてりなどの症状がある場合は、皮膚科で気になっている点を伝えた上で診察をうけるとよいでしょう。

マラセチア毛包炎

特に夏場にできやすく、ニキビに似た発疹が背中や胸など、顔よりも体の汗をかきやすい部位にみられる病気です。

ニキビはアクネ菌が原因であるのに対して、マラセチア毛包炎は「マラセチア」という普段から私たちの肌にいる真菌(カビ)の一種を原因としているため、抗真菌薬を使用して治療を行います。

赤みやかゆみを伴うことが多く、症状がニキビと非常に良く似ているため、見分けるのが難しいといわれています。

マラセチア毛包炎はニキビ治療薬によって悪化することもあるので、きちんと治療をしているのにニキビが治らないという場合は、マラセチア毛包炎の可能性があるかもしれません。

顎や口周り、首へ赤ニキビが大量発生した場合は婦人科疾患が隠れていることも

生理不順や無月経など、ホルモンバランスの乱れにより大量にニキビが発生することもあります。

婦人科疾患の影響でできるニキビは赤みや炎症が強く、顎や口周り、フェイスライン〜首へできやすく、通常のニキビ治療薬で治りにくいことも。

突然ニキビが増えたり、病院で適切なニキビ治療を続けていても一向に改善がみられない場合は、婦人科で専門的な検査を受けてみるのもよいでしょう。

かゆみがあるニキビはアレルギーが原因の場合も

アレルギー体質の人は、花粉やダニ、肌の水分量の低下などが原因で、肌にかゆみを感じさせる「ヒスタミン」が大量に分泌され、ニキビ部分に強烈なかゆみが出やすくなります。

かゆいからといってニキビを掻いてしまうと、ヒスタミンがさらに分泌されてかゆみが増す悪循環へ繋がるので、アレルギー体質だと自覚している方は、皮膚科で「抗ヒスタミン剤」を処方してもらい、必要に応じて使用するようにするとよいでしょう。

 

 

「ニキビが突然大量発生する」のQ&A

Q1.ニキビが突然大量発生する原因は?

ニキビが突然大量発生する原因は気温の変化やスキンケア、マスクの刺激といった外的要因と、ホルモンバランスや食生活の乱れ、睡眠不足といった内的要因に分かれています。

Q2.突然大量発生したニキビの治療方法は?

ニキビが突然大量発生した時の治療方法は、まず皮膚科の外用薬・内服薬が基本となります。さらに症状によって面ぽう圧出やケミカルピーリング、イオン導入などの治療を組み合わせて進めることが多いようです。

Q3.突然大量発生したニキビがなかなか治らない時は、何か病気が原因になっている可能性はある?

突然大量発生したニキビを治療しているのに改善しない場合、酒さやマラセチア毛包炎といったニキビに似た症状の病気が隠れていることがあります。ニキビと治療方法が異なるので、改善せずに悪化していると感じた場合は早めに皮膚科で相談しましょう。

突然ニキビが大量発生したらすぐに皮膚科へ

大量にできたニキビをニキビを一刻も早く落ち着かせるためには、ニキビの症状に合わせた適切な治療を行うことが重要です。

しかし、ニキビの治療を継続していても全く改善が見られないようであれば、ニキビ以外の病気の可能性もあります。

特に「酒さ」や「マラセチア毛包炎」はニキビに似た見た目のため、間違えやすい病気です。

皮膚科で検査をしてもらい、適切な診断をしてもらうとよいでしょう。

また、婦人科疾患などの病気が隠れている可能性もあるので、ニキビ治療をしているのになかなか改善しない方は、婦人科で相談・検査を受けてみるのも有効だと考えられます。

ニキビはホームケアや自己流のスキンケアで悪化することもあるため、早めに皮膚科へ相談しましょう。

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