シミができてしまったらどのような対策をすればいいのでしょうか。シミの原因は老人性色素斑、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着といわれております。事前にできる対策として紫外線予防、ビタミン補給、美白化粧品などがあげられます。短期間で気になるシミを改善したい場合はクリニックがおすすめです。フォトフェイシャル、レーザー治療、ケミカルピーリング、ビタミンCイオン導入、点滴、外用薬など肌の状況に合わせて施術してくれます。
今回は、これらのシミ対策について詳しくご紹介します。
2021.09.06
種類別|シミができる原因
老人性色素斑
多くのシミがこのタイプ。淡褐色~濃褐色の色素斑で、30〜40代以降に顔や手、背、前腕、上背などの露出部にできるのが特徴。主な原因は紫外線です。
そばかす
直径数ミリ以下の丸い茶褐色の斑点で、頬や鼻の周りなどに多く出るのが特徴です。遺伝性が強く、3歳ごろから見られ、思春期に特に目立つようになります。
肝斑
女性の顔に多く生じるシミで、女性ホルモンや摩擦などによる刺激関連していると言われています。紫外線で少し悪化こともあるようです。薄い褐色斑でやや大きく、頬骨に沿って左右対称にできるのが特徴。
炎症後色素沈着
やけど、ニキビ、化粧品かぶれなどによる肌の炎症が治った後に生じる褐色のシミ。年齢・性別・部位に関係なくできるが、時間とともに徐々に薄くなることが多いのが特徴です。
とりあえず試したいシミ対策
紫外線予防
シミ対策に必要不可欠なのが、紫外線予防です。紫外線予防としておすすめなのは、ラロッシュ・ポゼのBBクリームです。
引用元:https://www.laroche-posay.jp/?c_cd=uvcare_bbcream
低刺激でありながら紫外線カット効果も高く、さらにBBクリームなので、顔のシミ、色ムラも整えてくれます。
ビタミン補給
シミには「ビタミンC」なんとなくそう思われている方も多いと思います。ビタミンCはシミのもとになるメラニン色素の生成を抑える働きがあるので、シミの治療と予防におすすめです。しかし、体内で合成ができないこと、水溶性ビタミンであることもあり、不足しがちなので、サプリメントなどで補給すると良いでしょう。ビタミンEも血行を促進し、強い抗酸化作用があるので積極的に取り入れたい栄養素です。ビタミンEは植物油や大豆などにも含まれているため、食べ物からでも比較的摂取しやすいのですが、汗や尿とともに排出されやすいという特徴もあります。
美白化粧品
美白効果が期待できると言われている成分にはさまざまな種類があります。しかし、厚生労働省に認められているのは20種類ほどしかないことをご存知でしょうか。美白と記載されているからという理由で選ぶのではなく、ぜひ成分に着目してみてください。ビタミンCエチル、トラネキサム酸など、国から認められている成分が配合されている基礎化粧品を使ったシミ対策は、より高い効果が期待できます。
シミを消したいならクリニック治療がおすすめ
シミと一言で言っても、いろいろな種類がありますし、表面だけのものなのか、根が深いのかによっても対策は異なります。また、丁寧にケアしてもシミが改善されなかったということもあるでしょう。短期的にそして根本的な解決を目指したい場合は、美容クリニックによる治療がおすすめです。
美容クリニックでできること
美容クリニック治療といっても、さまざまな種類あります。どのメニューが自分に合っているのか分からない場合は、まず今の悩みを直接クリニックに相談してみましょう。希望と予算に合ったメニューを案内してもらえます。
フォトフェイシャル
顔全体に特殊な光を照射することで、沈着してしまったメラニンにダメージを与える方法です。レーザーとは違い、刺激や痛みがなく、初心者におすすめの治療です。数回行って徐々にシミを薄くしていきます。
レーザー治療
メラニン色素に反応するレーザーを用いてピンポイントでシミにアプローチします。輪ゴムではじかれたような痛みがありますが、複数回の治療は必要なく、照射後はシミが次第に薄くなっていきます。シミの状態にあわせてより強力なレーザーを使うなど調整をします。
ケミカルピーリング
酸を利用して古い角質や表皮を化学的に溶かし、肌のターンオーバーを強制的に促進し、シミを改善する方法です。ニキビ痕の色素沈着などにもおすすめ。1回で劇的に肌が生まれ変わることはありませんが、回数を重ねることで確実に美肌を実感することができます。
ビタミンCイオン導入
化粧品にも配合されていることが多いビタミンCですが、そのほとんどは肌に浸透していません。しかし、イオン導入することでメラニン生成の抑制、活性酸素の除去、コラーゲンの生成促進、皮脂分泌の抑制などの効果を得ることができるビタミンCを肌の奥まで届けることができます。シミ治療にはもちろん、毛穴・シワ・たるみなど美肌効果を得られます。
点滴
ビタミンC、L-システイン、プラセンタなど美白に有効な成分を点滴して血中に注入することでより高い効果を得られます。
外用薬
ハイドロキノンやトレチノレン、トラネキサム酸などメラニン色素の合成を防ぎ、シミを漂白する美白成分でシミ治療を行います。レーザーでは治療しにくい肝斑や炎症後の色素沈着に処方されることが多いようです。
まとめ
スキンケアや食事などに注意することもシミ対策になり得ますが、確実にシミを消したいと思ったら専門の医師に相談し、あなたに最適な治療を受けるのが得策です。こちらの記事を参考に、最適なシミ対策が見つかれば幸いです。
記事監修
- 土屋佳奈 先生
- 医療法人社団尾泉会
つちやファミリークリニック皮膚科医師 - 0338731375
東京医科大学医学部医学科卒業。東京女子医科大学病院で研修後、皮膚科学教室に入局。東京女子医大病院、JR東京総合病院勤務を経て、都内の美容クリニック、皮膚科クリニックに勤務。現在はつちやファミリークリニックにて、副院長として皮膚科診療に従事。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本美容皮膚科学会会員
日本臨床皮膚科医会
日本抗加齢医学会会員